道を切り開く為のビジネスのヒント No.35
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◆【注目の企業】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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◇ 日本人1,000万人が英語を話せるインフラをつくる
◇ 129円からののマンツーマン英会話
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◆ 株式会社レアジョブ
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今回ご紹介する企業は無料のインターネット電話ソフト=スカイプ(Skype)を使って
マンツーマンの英会話レッスンを提供するオンライン英会話のレアジョブです。
1レッスン129円/25分という非常に安い価格で
楽しく、手軽に続けられる英会話レッスンとして注目を浴びています。
最近では楽天、ユニクロの社内英語公用語化についてのニュースが注目されるなど、
グローバル化の流れは今後更に加速、英会話のスキルを養わなければ、これからの時
代を生きるビジネスパーソンにとって、仕事の領域の拡大、ビジネスチャンスを獲得
する上で大きなハンディになることは間違いない事実です。
こうした流れを受け、教育制度の見直しが進み、社会人の英語スキル獲得の為のニー
ズも拡大を続けています。
※参考資料
TOEIC テスト受験者数の推移
2000年 1,092万人
2010年 1,780万人
しかしながら、英語学習業界は全体で捉えると減速気味。
倒産した大手英会話スクールのジオス、NOVAなどの破綻もまだ記憶に新しいです
が、破綻の原因は成長路線を主軸としたビジネスモデルに無理が生じていたとされて
います。
いわゆる教室を構える英会話スクールのサービスは投資の先行と販売管理費が売上の
多くを占め、利益率がそれほど高くないビジネス。駅前の好立地に教室を構えるため
の数千万の初期投資、生徒を集めるための多大な広告費(TVなど主にマスメディア)
優秀な外国人講師を抱えるための人件費と、多額な運営経費を要すること。
また、業界の問題とされているスクール代金の前入金制(ポイント制度)の資金を新
規出店の原資にしていたなど、事業の拡大の為に自転車操業状態になっていたことや、
増える生徒に対して、講師の数が足りず、予約が中々取れないなどサービス品質に疑
問を抱いた生徒からの解約が相次いだことが要因とされています。
減速していく業界の中で、頭角を現し勢い乗るサービスがオンライン英会話。
教室を構えることなく海外に在住する講師と、マンツーマン英会話レッスンを受けた
い生徒を繋ぎ、スカイプを利用することによって、非常に安価なサービスを実現。
レアジョブの報道資料によると、サービス開始わずか3年で登録者数5万人、直近1年間
では約3万人の増加と驚異的な成長を記録し、2010年には英会話スクール大手の
Gabaを講師数、レッスン数において既に上回っていると報じられています。
レアジョブ自体オンライン英会話には、後発として参入した訳ですが、何故レアジョ
ブがそこまで伸びているのでしょうか、レアジョブの強みを考察したいと思います。
優秀な講師陣と業界ナンバーワンの講師数
講師は公用語として英語を使う人口が世界で3番目に多いフィリピン人を起用。中でも
日本の東大にあたるフィリピン大学の優秀な学生を講師として迎え、トレーニングメ
ニューを行い、講義の進め方についてなど、一通りスキルを身に着けている。
更に、講師が受け取る報酬がレッスンの予約数に応じて決まる仕組みになっていて、
受講者の満足度が高く、予約が増えれば、それだけ報酬が増えるので、自然と良いレ
ッスンをしようとモチベーションが高くなる仕組みを作っている。
気軽に利用出来る価格
1レッスン129円/25分~
大手英会話スクールにおける60分間のマンツーマンレッスンの料金は1万円を超える価
格帯。当然、対面でレッスンを受けることは高い学習効果を得られるはずであるが、
数十倍も金額が異なるとなると、大きなアドバンテージであることに違いない。
改善を続けるシステム
受講者の方のレッスンの評価を自動的に講師にフィードバックする「レッスン評価機
能」、講師にあらかじめレッスン内容についての希望を伝える「レッスンリクエスト
機能」等々、生徒、講師からの要望を実現させるシステム力の強み。
レアジョブの代表取締役で最高技術責任者(CTO)中村岳氏が、レアジョブのシステム
を自ら作り上げたようですが、激戦が続くネットビジネスの世界では、優秀な技術者
を筆頭に、強い開発体制を要することは、競合優位における大きなポイントである。
巧みなメディア戦略
最初にレアジョブがブレイクしたのは、リクルートのフリーペーパー「R25」に紹
介されたことがきっかけだったようです。同社のホームページを確認すれば解ります
が、現在もその攻勢は続いているようで、日経ビジネス、ワールドビジネスサテライ
トなど、影響力あるメディアに露出することで、大きくシェアを獲得していることも
大きな要因であると言えます。
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◆ 驚くほどの品質と価格で、業界を塗り替えるほどのサービスを提供
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レアジョブは英会話レッスンのサービスを提供する前に、
最初は中国語からスタート
されたようです。しかしながら、市場がそもそも小さかったことと、英語に比べ中国
語は初学者が多く、一定の語学レベルを要しない場合は、いきなりマンツーマンの会
話レッスンをしても、旨く上達することが出来ないことが解り、事業開始後、わずか
数ヶ月で撤退されたようです。
その後、システムを英会話用に変更し英会話レッスンをスタート。今では5万人を超
える生徒を抱える迄に拡大されていますが、時流に乗れたことはもちろんのこと、地
道な努力を積み重ねながら、いかに他社を凌駕し、顧客から支持を得られるかとうこ
とを見極めながら、レアジョブの強みを作って行かれたのではないでしょうか
今後は更に、受講者の多様なニーズに答えていくとされ、「日本語が流暢に話せる」、
「IT、経営学、バイオなど特定分野に詳しい」など、様々な要望やシーンに応じた
サービスを提供したいと考えているようです。
レアジョブのミッションは
日本人1,000万人が
英語を話せるインフラをつくる
非常に頼もしい会社ですね。
今後も更なる活躍が期待される注目の企業です。
〓〓編集後記〓〓
私の妻がオンライン英会話レッスンのサービスを受講をしておりますが、話を伺って
みると、いくつかのサービスの中でもレアジョブが、他社より講師数が充実しており、
希望の日時に受講が出来ることとやニーズに応じた講師の検索も便利で、英語学習の
クチコミでも評価が高いようです。
ネットの世界ですから、基本的に同じサービスを提供しているのであれば、強い会社
が恐らく相当のシェアを勝ち取ることになるのではないでしょうか。
◆書籍
129円のマンツーマン英会話 スカイプ英語勉強法
◆会社概要
社名:株式会社レアジョブ/代表取締役社長: 加藤智久
設立:2007 年10 月18 日
資本金:1,610 万円/事業内容:オンライン英会話サービス業
住所:東京都渋谷3-6-1 イースト渋谷ビル6F
http://www.rarejob.com/
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◆blog版-道を切り開く為のビジネスのヒント-
http://biz-open.blogspot.com/
:発行人:宮下
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