道を切り開く為のビジネスのヒント No.32
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今回のゲストは投資用中古ワンルームマンションの売買、不動産賃貸業を営む株式会
社Real Rich(リアルリッチ) 代表取締役の李 順 一さんです。
実は李さん、不動産業界に入る前の仕事はモデル。
高校卒業後、知人の紹介でモデルの仕事を始めたことをきっかけに、夢と希望を頂き
憧れの街、東京へ行かれました。
しかし、大手モデル事務所に所属するも現実は厳しく、アルバイトをしながら生計を
立て、いずれは芽が出ると思い、モデルの仕事を続けておられたようです。
その後、次々と人(モデル)が集まってくる東京での活動に見切りをつけ、中国語が
話せたことから、一時香港に拠点を移されますが、香港でも思うように仕事が進まず、
ついにモデルの仕事の道を断念されました。(この時、李さんは28歳)
ただ、納得する迄チャレンジを続けたことから
人より遠回りしたかもしれないが、
悔いはなかったと語る李さん。
次に生業とした不動産業界で、再び勢力的に活動を開始し、不動産会社に勤めた後
2007年12月株式会社RealRichを設立されます。
その後、地域密着型の賃貸業から、全国エリアへの投資用中古ワンルームマンション
の売買へと事業を拡大し、現在に至ります。
今回は起業時のエピソードや、新たな事業として力を注いでおられる投資用中古ワン
ルームマンションの売買のビジネスについて、李さんにお話を伺いました。
◆ 起業のエピソード
モデルの仕事の後、李さんが次の職として選んだのが不動産業。当初、思い入れがそ
れほど強くあった訳ではないようですが、李さん自身が物件の図面などを眺めている
ことが好きだったことや、父が事業の傍らアパート経営を手掛けていたことから、不
動産業をやってみようと、大手賃貸会社に就職。
その後、賃貸だけでなく、物件管理、売買を学びたいとの思いから、ワンルーム総合
管理会社へ転職し、土地オーナーへの投資物件の提案営業や、REIT(不動産投資信託)
事業開発より物件供給を手掛けられるなど、様々な不動産業の仕事の経験を重ね、ノ
ウハウを蓄えていかれました。
都市部を中心とした一時のマンション供給過多から、値崩れが起こり、REIT(不動産投
資信託)など、集中したマネーが崩壊し、マンションバブルとなったことはまだ、記
憶に新しいですが、まさに李さんが仕事を進められていた時期は、その過渡期であり、
マンションの需給が崩れ始めてるにも関わらずに、物件供給に奔走する業界、勤務す
る会社との意向のすれ違いから、仕事に疑問を持ち始め、独立を意識。
古い物件や借主が着かず、空き物件を抱えるオーナーを支援するため
また、既存物件のリニューアル、リーシングをしたいとの思いから
退職し、独立されることとなります。
<用語説明>
リーシング とは、旧来の不動産屋さんのように単に賃貸物件を探しているお客が来
店するのを待っているのではなく、マーケットニーズを見極めた上で、物件の企画開
発、リニューアルを手掛け、借主(お客)を誘致する業務」です。
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◆ 強みを生かして事業開始。中国留学生向け賃貸マンションの紹介
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街にある普通の賃貸不動産業では、競合に勝つことは難しいと考え、創業時に力を入
れたのは中国留学生向け賃貸マンションの紹介。李さん自身、華僑3世であり小、中学
生時代に中国語を学んだことから、このスキルを生かそうと中国留学生が通う、日本
語学校へ営業を行い、このターゲットを掴むことに成功する。
中国からの留学生は日本へ来る際、寮や賃貸マンションをシェアするなど、留学当初
は複数人で住まれることが多いそうなのですが、日本語を学んで3、4カ月たった頃か
らバイトを始め出し、資金に余裕が出来たら、一人住まいに変える方が多くいらっし
ゃるそうです。
李さんはこうして、中国留学生向け賃貸と地域に密着した街の不動産業を行い、会社
の基礎を固められて行きました。
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◆ 時流を読み、ネットを駆使し、投資用マンション物件の売買事業を開始
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前職でお取引のあったお客さんの相談で、中古ワンルームマンションの売買をお手伝
いしたことから、物件オーナーさんの買い替え、サラリーマン・主婦層でも資産育成の
為に、投資用マンションを購入するニーズの高まりを肌で感じ、新しい事業として投
資用物件の売買に力を注ぎ始める。
李さんがターゲットを絞ったのが、中古ワンルームマンション。バブル期は価格がは
ね上がり、1物件(1部屋)1,000千万円辺りとかなり高騰していた時期もあったようで
すが、最近では200万円前後からの物件も多く
少ない投資から出来る、資産運用の一つとなっている。
マンション売買の売り手と買い手を結びつける現在の主流はネット。
自社サイトや大手ポータルサイトへ物件情報を掲載することによって、遠方の物件、
遠方のお客様とやり取りを行うことが可能であり、李さんの会社のように、全国拠点
に店舗を構えなくても、営業を行うことが出来るそうです。
インターネットでの活用で取引が拡大、
ただどんな物件でも取り扱う訳でなく
売主から直接依頼を受けた
物件を紹介するというスタンスを取っている
李さんは、物件在庫には限りがあることが課題、ネットやお取引様からの紹介、
ダイレクトメールなどを駆使して地道にオーナーさんを開拓されていきます。
2011年には「収益 lab」という投資用中古ワンルームマンションの売買専用のサイト
を開発、更なる事業の拡大を進められています。
◆ 今後のビジョン
大阪(西日本を中心とした)での中古ワンルームマンション売買のリーディングカン
パニーに成りたい。今後も、徐々に取扱い物件を増やし、事業の拡大を見据えていま
すが、売ったら終わりではなく管理やリーシング方法、空室後の早期客付けのためリ
フォーム術等の提案や今後の資産運用の相談など、コンサルティングを提供しながら、
オーナーさんの良きパートナーに成りたいと、李さんに思いを語って頂きました。
〓〓編集後記〓〓
不動産業というと、営業がしつこい、人の話を聞かず自分が売りたいことをばかりを
話してくる、というイメージがある方も少なくはないと思いますが、李さんは誠実な
営業、サービスを心掛けることで、ファンを増やされているようです。
話は変わりますが、筆者は不動産投資というと元手が1千万以上とか、他の株式投資な
どに比べ、もっと資金が必要になると思っていたのですが、数百万円代の物件が多く
あり、資産運用に上手く形成されている方が、サラリーマンで特に多いといのが、驚
きでした。
◆ 会社概要
会社名:株式会社Real Rich(リアルリッチ)
所在地:〒542-0072 大阪府大阪市中央区高津3-16-2
創業:2007年12月10日
webサイト:収益lab
事業内容:不動産売買・仲介・管理
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◆blog版-道を切り開く為のビジネスのヒント-
http://biz-open.blogspot.com/
:発行人:宮下
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